Oリング

「つぶし代」とは?

溝に装着した時につぶれる高さです。

「つぶし代」とは?
  • つぶし代  数式
  • つぶし代 記号

「つぶし率」とは?

つぶし代を太さで割った値です。

「つぶし率」とは?
  • つぶし率の設定 数式
  • つぶし率の設定 記号

「充填率」とは?

Oリングの断面積を溝の断面積で割った値です。

「充填率」とは?
  • 充填率の設定 数式
  • 充填率の設定 記号

圧縮永久歪とは?

圧縮永久歪はヘタリを意味する値です。
Oリングにつぶしを与えて長時間放置後に開放した際、元の太さまで戻らず永久変形(ヘタリ)が生じます。
この永久変形(ヘタリ)をつぶし代で割った値が圧縮永久歪で、%で示します。
これが小さいほどヘタリが少なく長寿命と言えます。

Oリングの最適なつぶし率は?

Oリングと溝寸法の設定基準を目安に設計のうえ、評価試験を行ってご判断ください。
耐久性を優先する場合には、つぶし率を20~30%程度とすることをお奨めします。
詳細はカタログ14ページ〈表5-1〉をご参照ください。

カタログ14ページのOリングの設計基準(1)Oリングの機能に対する考え方のグラフ〈図1-1〉について、つぶし率が低い領域で圧縮永久歪が大きくなるのはなぜですか?

このグラフは弊社実験データを基にしたものです。
ゴムがもつ特性とご理解ください。
詳細はカタログ72ページ〈図6-5〉をご参照ください。

Sシリーズはコンパクトですが、Pシリーズと比べて異なる点は?

SシリーズとPシリーズの違いは内径が同じであればPシリーズの方が太さが大きいため、耐圧性、耐久性の面で有利と言えます。

カタログ14ページのOリングの設計基準(3)太さの選定をご参照ください。
〈図1-2〉のグラフは太さと圧縮永久歪(へたり易さ)との関係を示していますが、太い方がへたり難いので、耐久面でPシリーズの方が有利と言えます。

カタログ15ページ(5)すきまとはみ出しについて、〈図1-3〉Oリングのはみ出し限界のグラフの横軸 『すきま』は直径すきまですか?それとも半径すきまですか?

直径すきまです。

バックアップリングはどのような時に使う?

高圧時『はみ出し』現象が発生してOリングが損傷、漏れが発生するのを防ぐ際に使用します。
詳細はカタログ15ページの(5)すきまとはみ出しをご参照ください。
〈図1-3〉のグラフで直径すきまと使用圧力、Oリングの硬さから判断します。

Oリング溝の表面粗さは?

カタログ14ページOリングの設計基準の(4)溝部の表面粗さ〈表5-2〉をご参照ください。

フランジ面の溝断面はL字形でも良いか?

圧力変動によって摩耗や脱落することがあり、使用しないでください。
詳細はカタログ16ページ〈図2-2〉の非推奨例をご参照ください。

三角溝を使用しても良いか?

推奨しません。
つぶし率や充填率が大きく、圧縮永久歪(へたり)が大きくなり寿命が短くなるためです。
やむを得ず使用する場合は、カタログ 17ページ〈図2-5〉をご参照ください。

あり溝の寸法設定方法は?

Oリングの飛び出し防止を目的として使用される場合がありますが、充填率が高くなることが欠点です。
止むを得ず使用する場合は、カタログ 17ページのあり溝の説明をご参照ください。

平面形状が四角形や楕円形などの溝にOリングを使用しても良いですか?

推奨しません。
組付ける際に浮き上がりが発生し正しく装着できなかったり、Oリングが溝側面に均一に接触しないため安定したシール特性が得られないためです。
溝形状に沿った専用パッキンをお奨めします。
専用設計・金型新作が必要となりますので、ご購入窓口へご相談ください。

カタログ寸法表に記載のない溝寸法は?

次の手順で設計してください。

【手順】

1. つぶし率の設定    使用範囲:8~30%

「つぶし率」とは?
  • つぶし率の設定 数式
  • つぶし率の設定 記号

2. 充填率の設定     使用範囲:最高値90%、中央値75%(設計の狙い値)

「充填率」とは?
  • 充填率の設定 数式
  • 充填率の設定 記号

AS568シリーズの溝寸法は?

カタログ78~84ページをご参照ください。
米国MIL-G-5514G規格の溝寸法が参考掲載されています。
表の左端のMS28775呼び寸法が、AS568の呼び番号に相当します。
各寸法の上段/下段は、寸法公差の上下限を示します。

ISO相当一般工業用の溝寸法は?

カタログ77ページ〈表11-1~3〉をご参照ください。

Oリングを取付ける穴や軸の形について注意点は?

機器を組立てる際、シリンダチューブやピストンロッドのエッジ部でOリングを傷つける恐れがありますので、必ず面取りを設けてください。
推奨面取り寸法などは、カタログ18ページ〈表6-1〉〈図3-1〉をご参照ください。