オイルシール

要因 故障モード 原因 対策
要因 故障モード 原因 対策
オイルシールの傾斜取付け

[オイルシールを取りはずす前]
ハウジング及び軸に対し、オイルシールが傾斜していることが目で見てわかる。

[オイルシールを取りはずし後]
オイルシールのはめあい部の当たりが不均一である。

ハウジング穴寸法が、指定より小さく仕上がっているものに、無理にオイルシールを打ち込んだため、オイルシールが傾斜して取り付けられた。 指定のハウジング穴内径寸法にする。
ハウジング穴の面取りが施されていないか、適正でなく、無理にオイルシールを打ち込んだため、オイルシールが傾斜して取り付けられた。 ハウジング穴の面取りを施すか、適正寸法にする。 カタログ36~43ページご参照ください。
組込み治具が傾斜していたため、傾斜して取付けられた。 組込み治具を改良する。
カタログ46~47ページご参照ください。
オイルシールの変形 はめあいの跡が局部的にとぎれている。
オイルシールの変形
オイルシール組込み治具が適正でないために、オイルシールを変形させた。 組込み治具を改良する。
カタログ46~47ページご参照ください。
取扱い時に局部変形を生じさせたオイルシールを組み込んだため、はめあい部に“すきま”が発生した。 取扱い時に落下させたり、他の固いものにぶつけたりしないように注意する。
オイルシールはめあい部のかじり、むしれ [オイルシールを取りはずし後]
オイルシールはめあい部に軸方向の“ きず”がある。 又はゴムが “むしれ” ている。
ハウジング穴内径寸法が、指定より小さく仕上がっているものに、無理にオイルシールを打ち込んだため、オイルシールが傾斜して取付けられ、はめあい部に“きず”が付いた。 指定のハウジング穴内径寸法にする。
ハウジング穴の面取りが施されていないか、適正でなく、無理にオイルシールを打ち込んだため、オイルシールの外周に“きず”が発生した。 ハウジング穴の面取りを施すか、適正寸法にする。
カタログ36~43ページご参照ください。
オイルシール組込み治具とハウジングの平行度が出ていない状態で、オイルシールが装着されたため、オイルシールのはめあい部が“むしれ”た。 オイルシール組込み用治具とハウジングの平行度を出す。
オイルシールに異常なし
  • ハウジング穴内面やオイルシールはめあい部に、切削粉などの異物が付着したままオイルシールを装着したため、ハウジング穴内面に“きず”が発生した。
  • オイルシールを何度も組込み、取りはずしをしたため、ハウジング穴内面に“きず”が発生した。
  • ハウジング穴内面に大きな“巣”があった。
ハウジング穴内面の“きず”、“巣”が埋まる程度に薄く液状ガスケットを塗布する。ただし、液状ガスケットがオイルシールのリップ部や軸に付着しないように注意する。
ハウジング穴面取り部の“ばり”を除去せず、オイルシールを装着したため、ハウジング穴内面に“きず”が発生した。 オイルシールを取りはずし、ハウジング穴面取り部の“ばり”の有無を確認する。“ばり”があった場合は、エメリーペーパーで除去し、ハウジング穴内面に液状ガスケットを塗布する。
ハウジング穴内面の粗さが粗い。
  • 応急処置
    液状ガスケットをハウジング穴内面に塗布する。
  • 恒久対策
    ハウジング穴内面の粗さを適正な粗さにする。
    カタログ38~43ページご参照ください。