オイルシール

軸の表面粗さ・加工方法・寸法公差などは?

下表をご参照ください。
加工方法の良い例・悪い例については、カタログ34~35ページをご参照下さい。

軸の設計仕様

型式 仕様項目  SC、SB、TC、TB、TCK、VC、VB、KC、KB、TCV、TCN、TCZ、SBB、大径SB、大径TB、MG TCJ、SA1J、VAJ、KA3J TC4、TB4 QLFY
材質 機械構造用炭素鋼
表面硬さ 30HRC以上 50HRC以上 30HRC以上
表面粗さ (0.32〜0.1)μm Ra
(2.5〜0.8)μm Rz
(0.2〜0.05)μm Ra
(1.6〜0.4)μm Rz
(3.2〜1.6)μm Ra
(12.5〜6.3)μm Rz
加工方法 送りをかけない
グラインダ仕上げ
熱処理後、硬質クロムメッキを施し、研磨後、バフ仕上げ 機械加工
寸法公差 JIS h9 JIS h8
  • リップ材料がシリコーンゴムの場合は、軸の表面粗さを(1.6~0.6)μm Rzに加工してください。
  • 軸の加工方法の詳細については、43ページの“適切な軸の加工方法”をご参照ください。
  • 30HRC以上の硬さを得るためには、一般的に熱処理が必要です。

本カタログの表面粗さの表記は、JIS B 0601:2001に準拠しています。

  • OC型はカタログ42ページ〈表6-11〉をご参照ください。
  • VR型・ZF型・ZT型はカタログ43ページ〈表6-12.〉をご参照ください。

軸の材質は?

機械構造用炭素鋼をお奨めします。
その他の材質はカタログ30ページ〈表6-2〉をご参照ください。

軸の硬さは?

一般のオイルシールは30HRC以上をお奨めします。J型オイルシールは50HRC以上としてください。
詳細はカタログ30~32ページをご参照ください。

軸の加工は?

送りをかけないグラインダ仕上げをお奨めします。
軸の加工痕に方向性があると、漏れの原因になるためです。
詳細はカタログ34~35ページをご参照ください。

軸端面の加工は?

面取り加工をしてください。リップ部の傷の発生やスプリング外れを防ぐためです。
具体的な寸法・粗さはカタログ31ページ 〈表6-3〉・〈表6-4〉 をご参照ください。 

外周金属タイプと外周ゴムタイプの使い分けは?

ハウジングの材質によって使い分けます。
鋼や鋳鉄であれば外周金属、外周ゴムのいずれのオイルシールも使用できます。
軽合金や樹脂の場合は外周ゴムのオイルシールをご使用ください。軽合金や樹脂は熱膨張係数が大きいため温度上昇に伴ってハウジング穴の寸法変化が発生し、外周金属のオイルシールでは、はめあい部からの漏れや抜け出しが生じるおそれがあります。

ハウジングの内面粗さ・穴の寸法公差は?

下表をご参照ください。

ハウジングの設計仕様

型式 仕様項目 SC,SB,TC,TB,TCK,VC,VB,KC,KB,
TCV,TCN,TCZ,TC4,TB4,
TCJ,SA1J,VAJ,KA3J,
SBB,大径SB,大径TB,QLFY
材質 熱膨張係数小さい金属(例:機械構造用炭素鋼)
内面粗さ 外周金属オイルシール (3.2~0.4)μm Ra
(12.5~1.6)μm Rz
 外周ゴムオイルシール (3.2~1.6)μm Ra
(12.5~6.3)μm Rz
寸法公差 呼び寸法 400mm以下 JIS H8
呼び寸法 400mmを超え JIS H7

ハウジングの形状・抜け止めは?

推奨ハウジング形状は、カタログをご参照ください。
内圧のかかる場合は抜け止め(押え板)を設ける必要があります。

  • 内圧のかからない場合
    カタログ38ページ 〈表6-7〉
  • 内圧のかかる場合
    カタログ39ページ 〈表6-8〉

MG型オイルシールのハウジング形状は?

カタログ41ページ〈表6-10〉をご参照ください。

O型オイルシールのハウジング形状は?

カタログ42ページ〈表6-11〉をご参照ください。

VR型、Z型オイルシールのハウジング形状は?

カタログ43ページ〈表6-12〉をご参照ください。