ビルドアッププロセスへの大気圧プラズマ応用

掲載誌:第11回 回路実装学術講演大会 17C-11/著者:庄村光信 他/発表年:1997年

プリント基板の高密度化要求にともない、ビルドアッププロセスの適用が着目されている。本工法においては、導体となる金属膜と基材(例えばポリイミド)の層間密着強度を向上させると共に、コスト的にも適合することが課題である。ビルドアッププロセスには、スパッタリング、プラズマCVD、イオンプレーティング等のドライプロセスを適用する手段と、無電解メッキ等のウェットプロセスを適用する手段の2種類に大別できる。一般的に、前者は装置/プロセス共に後者と比較して高価である。一方、後者は、基材前処理を含めて、層間密着強度を向上させる手段を必要としており、技術的に未解決な部分が多い。ここではこの点に着目し、大気圧プラズマ処理を基材前処理として、ビルドアッププロセスへの適用を検討した。

その結果、メッキ金属膜とポリイミド基材との層間密着強度向上に大気圧プラズマ処理が有効であることが確認され、基材の表面状態と密着力との関係を調査した結果が報告された。