アイアンラバーベルト

フレックスタイプとジョイントタイプの違いは?

タイプによる違いについては、カタログ 4ページをご参照ください。
フレックスタイプは心線をスパイラル状に配置し、その上にアイアンラバーを成形しますので強度が高く駆動用、搬送用に使用します。
ジョイントタイプは長尺のベルト素材から必要な長さを切り出して両端を熱融着して成形します。主に搬送用に使用します。

T5、T10、L、H、AT5、AT10、MA5、MA8などの使い分けは?

T5、T10、L、HなどはJIS・DINに基づく台形歯型で、搬送、駆動等幅広い用途にご使用頂いています。
AT5、MA5などは高トルク対応品で駆動や重量物の搬送に向いています。
駆動用で往復駆動の位置決めの場合はMA5、MA8などバックラッシの少ないMAタイプをお奨めします。

ベルトの騒音を低減するには?

摩擦係数の低い布が張られている「歯面布張りベルト」を使用することで発生音を低減する効果が期待できます。
カタログ8ページ右列をご参照ください。

ベルト背面の摩擦力を低減するには?

摩擦係数の低い布が張られている「背面布張りベルト」を使用することで摩擦力を低減する効果が期待できます。
カタログ8ページ右列をご参照ください。
但し、対応しているのはジョイントタイプとリニアタイプになります。

搬送用ベルト背面の摩擦を大きくするには?

「ラフトップ張付けベルト」、「背面高摩擦布張りベルト」があります。
カタログ9ページの背面特殊ベルト・高摩擦布張りベルトをご参照ください。
但し、高摩擦布張りベルトはジョイントタイプ・リニアタイプのみの対応になります。

バリやエッジの多い製品を搬送するのに適したベルトは?

「合成皮革張付けベルト」、「スポンジ張付けベルト」があります。
カタログ9ページの背面特殊ベルトをご参照ください。

搬送用ベルト背面にワークを位置決めするには?

「プロフィル付ベルト」、「FATベルト」があります。
カタログ8~9ページをご参照ください。

ベルトの歯面側からバキュームをかけてワーク搬送するには?

「穴加工ベルト」があります。
カタログ9ページをご参照ください。

水がかかる環境で使用できるベルトは?

水がかかることで、心線の錆が懸念されるため、ジョイントタイプ・リニアタイプの場合アラミド繊維心線、フレックスタイプの場合はSUS心線が候補になります。心線仕様をアラミッド繊維心線とすることで錆の懸念が無くなります。
カタログ8ページの心線仕様をご参照ください。

帯電防止仕様のベルト材料は?

標準の4材料はいずれも帯電防止仕様です。
表面電気抵抗率についてはカタログ101ページの下段の表をご参照ください。
電子部品の搬送やクリーンルームでの使用など、より高い帯電防止が必要な場合は特殊材料(UG101)がありますので、ご購入窓口にご相談ください。

張力調整の頻度を減らせるベルトは?

「高強度グラスファイバー心線ベルト」があります。
心線にグラスファイバーを使用することで張力低下を標準のスチール心線に比べ1/3程度に抑えています。
引張強度や耐屈曲性、耐久性はスチール心線と同等です。
高頻度で動作する取出しロボットなどの用途を想定していますが、ご検討の際はご購入窓口にご相談ください。

高速・高負荷で使用でき、低騒音のベルトは?

「歯面低μ布張りベルト」があります。
これは繊維メーカーと共同開発した低μ特殊布を歯面に張ることで、伝達効率を高め、プーリとのかみ合い音を低減できます。
半導体製造装置やロボットアームなどの用途を想定していますが、ご検討の際はご購入窓口にご相談ください。

青色のベルトはありますか?

青色のベルトはございます。
ご検討の際はご購入窓口にご相談ください。

ベルトのタイプ・ゴム材・心線などの組合わせ可能なバリエーションは?

製作可能な仕様の組合わせはベルトの型式ごとに異なります。
詳細はカタログ24~71ページをご参照ください。
表の見方についてはカタログ22ページをご参照ください。

AT10型ベルトの最小長さは?

AT10型のフレックスタイプはベルト幅50以下は600mm(60歯)、ベルト幅75、100は1350mm(135歯)です。
ジョイントタイプはベルト幅にかかわらず700mm(70歯)です。
詳細はカタログ32ページをご参照ください。

AT10型ベルトでステンレス心線は作れますか?

ステンレス心線と耐屈曲ステンレス心線が選択できます。
ただし適用できるのはフレックスタイプのみで、ジョイントタイプとリニアタイプは選択できません。
詳細はカタログ32ページをご参照ください。

ベルト多本掛けの場合の注意点は?

  • ベルト幅を算出する際、ベルトに負荷が均一に加わる場合は負荷をベルト本数で割った値で、不均一になる場合はベルト1本に加わる最大の負荷でそれぞれ計算する必要があります。
  • 装置設計の際は、ベルト1本ごとに張力やプーリアライメントが調整できる構造にしてください。
  • ご発注の際は、マッチドセット品をご指定ください。
    詳細はカタログ99ページをご参照ください。

なお、早期破損の原因となりますので、交換の際はすべてのベルトを同時に交換してください。

プーリとフランジの材質は?
また、表面処理の種類は?

標準の材質・表面処理は下表のとおりです。

プーリ本体 フランジ 表面処理 記号
プレス 削り出し
スチール S45C SPCC S45C 無電解ニッケル S
硬質クロム
アルミニウム合金 A2017 A2017 A2017 白アルマイト A
A5056 A5052 A5056 硬質アルマイト A
ステンレススチール SUS303 SUS304 SUS303 SUS

上表以外の材質をご希望の場合はご購入窓口にご相談ください。